農業資源としてのハゼ栽培~熊本県水俣市~

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写真の説明

    熊本県水俣市のハゼ
  1. 景観の特徴
    もこもこしたテクスチュアと、畑の四隅に配されたハゼ
  2. 景観を支える背景
    ハゼが再び注目され始めた
  3. 基礎情報
    日本のハゼの30~40%を水俣で栽培(全国一)、ハゼの実から搾った木蝋は和ろうそくなどの原料となる

九州や四国の山地に自生するウルシ科の落葉高木で、11から12月の間に実がなり、その実から白ロウが取れる。そのため、江戸中期より各藩政で栽培が奨励され、至るところに見られたが、明治以降減少した。最近ではハゼの新しい利用法が考えられるなど、機運が高まりつつある。

1.森林景観の特徴

1-1. ハゼ畑がつくる、もこもこしたテクスチュア 詳細

ハゼは羽状複葉であるため、細長い単葉がまとまってひとつの塊をつくる。

それが無数に集まることにより、もこもこした面を形成している。

1-2. 畑の四隅に配されたハゼ 詳細

畑の四隅にハゼの木が植えられていることが多い。

2.森林景観を支える背景

2-1. 熊本の伝統としてのハゼ栽培 詳細

水俣では古来農家の副収入としてハゼの栽培が奨励されてきた。

しかし木蝋の需要の減少を受けて、ほとんどが放棄された。

2-2. ハゼの見直し 詳細

1989年のミカン大暴落を受けて跡地利用にハゼが再び注目され始めている。

今後は景観としてどう評価していくかが重要となる。

3.基礎情報

3-1. 地形、気候、森林面積、植生 詳細

2005年 工藤豊・松前文環・原泰之・今浦友恵

現地調査日程 2005年5月31日〜6月1日

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published on 2008-3-26
©2008 Laboratory of Forest Landscape Planning and Design
東京大学大学院 農学生命科学研究科 森林科学専攻 森林風致計画学研究室