石川県 輪島地域
アテに関わる景観

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写真の説明

1.地域の概況と基礎情報

  • アテと呼ばれるヒノキアスナロが近年注目されている。
  • アテ林は元来、穴水町と輪島町を中心とする地域に分布しており、現在でも穴水町、門前、浦上、三井をはじめとする輪島町の南西に多く存在している。なお、穴水町を付近にはクサアテが多く存在し、輪島町周辺部にはマアテが多く存在する。これは、輪島塗の発達に伴って、木地となるマアテが地理的条件に従って輪島町周辺地域に多く植栽されたためではないかと考えられる。林業はこの地方の基幹産業であり,林業の活性化が地域の活性化につながると言える。

2.景観の特徴

遠・中景

  • ?アテ、スギ、広葉樹が入り混じる混交パターンとなる。主にアテとスギの植林地が 一定の面積の広がりを持ち、その周囲を様々な種類の広葉樹が取り囲むように存? 在する。アテ、スギの濃い緑と広葉樹の薄い緑、アテ、スギの鋭さと広葉樹の柔らかさのコントラストがみられる。?

近・林内景

  • スギ・アテ・広葉樹それぞれの混交パターン(もしくは単林)によって、異なる見え方を呈している。

3.景観と生活の関わり

  • 土着の種であるアテを利用することにより、輪島漆器のみならず、林業にも種の特徴(耐隠性、遅熟など)にあわせた造林がなされ、今後の輪島地域の林業からの期待が大きい。

2016年 山島有喜, 須藤啓志, パク エンビョル, 秦 晴, 新井智之

現地調査日程 2015年11月?2016年07月

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published on 2008-3-26
©2008 Laboratory of Forest Landscape Planning and Design
東京大学大学院 農学生命科学研究科 森林科学専攻 森林風致計画学研究室